お伽話をキミに。
一足先に受験というものから解放された俺。
周りはいろいろと忙しそうなだけに有り難いよ、いやまじで。
そう思いながら、教室に続く階段を上ろうと角をまがったとき
「あ、危ない…!!」
「…は?」
突然頭上から聞こえた声に思わず素で返事をして上を見れば、そこに居たのは長い黒髪の……天使。
「どいてくださいぃぃぃい!!!!」
………が落ちてきた。
……って落ちてきた!?
「きゃぁ!?」
「うぉ!?」
ドーンッ
落ちてきたよ。しかも見事に俺の上に。
俺も反射的に体が動いたもんだからジャストミートしたみたいだ。
い、いてぇ…地味に尾てい骨とかが痛い。