お伽話をキミに。
「嫌われたらへこむじゃん」
「じゃあ王子らしく」
「それじゃ他の子に接するのと変わんない」
「……告白しろよ」
「断られたら学校来れなくなる」
そこまで言うと、俺は窓枠から離れ力尽きたように机にうなだれた。
郁は途中で会話が面倒臭くなったのか、最後の方は投げやりだったし(告白しろよ、の前には絶対"もうめんどいから、さっさと"がついてたはずだ)。
「………………………」
うぅ…王子がこんなへたれでいいのかよ、まじで。