Re:
「…っの、バカアツム!!」

聞きなれた太い声

僕を呼ぶその声は

低く、太く

そして優しい声



ついさっきまで

耳に残ってるのは風の音だけだった

さっきまで聞こえてた騒音もかき消すほどの風の音

ヒューッ…と聞こえる風の音だけ。





僕…

屋上のフェンスを越えて、飛び降りたはずなのに

何で?

何で生きてるんだろう?

瞼を開くと

視界に入ってきたのは真っ白い

―……見覚えのある天井だった。
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