しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
もう、焼きそばなんて、作っていられなかった。
視界が歪み過ぎて、何も見えない。
涙に映るのは、壮吾の顔ばかり。
前髪をクシャっと握って、唇を噛みしめる表情。
あんな顔をされたら――…。
私は、クラスの迷惑も考えずにテントを走り出た。
泣いていることを誰にも知られないように、俯きながら。
人ごみに邪魔をされてなかなか前へ進めない。
目の前が見えないから、色んな人の体にぶつかる。
謝りもせずに、ただ、人ごみをかき分けた。
誰もいない、校舎裏。
音楽や賑やかな声が、遠くで聞こえる。
――『フォークダンス、誰とも踊るなよ』
壮吾の表情が。
――『これ、サンキュ』
壮吾の声が。
嫌になるくらい、いつまでも残ってる。
好きだからしょうがないけど。
しょうがないんだけど。
今日、このタイミングで現れる壮吾は、本当にずるい。
心が折れちゃうじゃんか……。