終止符。
それから、どこをどう歩いたかも覚えていない。

頭は怒りと悲しみで満たされ、足には疲労感。

ここは一体どこなのだろうか?

顔を上げる。

あれ…?

公園だ。

この公園、私知ってる。

そうか、ここは昔、母さんとよく来た公園だ。

芝生がきれいに茂った、ブランコと砂場のある公園。

いつの間にか、ここへ来てしまった様だ…。

公園に足を踏み入れる。

記憶より色あせている遊具。

けれどその外観、作りそのものは変わっていない。

何も変わっていない。

変わったのは私だけか…。

既に外は夕暮れで、人気のない公園は、とてもさみしく見えた。

私は1人、吸い寄せられるようにブランコに乗った。

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