終止符。
地面を蹴っ飛ばす。

ブランコは揺れ始め、振り幅は次第に大きくなってゆく。

髪がなびく。

線の様に流れる景色の残像。

風、冷たいな…

空気を切り裂いているのは私なのか?
私を切り裂いてるものは空気なのか?


どうでもいい疑問が頭をよぎった。


漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。

気の済むまでいつまでも…

空の色に合わせる様に、少しずつ落ちつきを取り戻す。

ブランコを止めて、天を仰いだ。


< 106 / 116 >

この作品をシェア

pagetop