終止符。
「あの…私ここでお世話になるのは今日で最後だから…、徳田さんにはお礼を言いたかったんです。それから、この間はごめんなさい。せっかく母や父の話をしてくれたのに、あんな言い方しちゃって…」



徳田は一瞬驚いた様な顔した後、すぐに喜びの顔へと変化させた。


「そんな…。お嬢さまの心を傷つけてしまったのは私の方でございます。それなのに、気遣って頂けるなんて…」


彼女はどこまでも優しい人だと思った。

「私…徳田さんとまた会えて良かったなって思っているんです。父に会う勇気…というか覚悟ができた気がするんです。短い間でしたけど、お世話になりました」


偽りのない、本音。

私は頭を下げてお礼を言った。


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