Last Sound
俺たちが全校生徒の署名を集め、
生徒会会長がそれを提出したとき。
俺とエトーは職員室に呼び出しをくらった。
そこにいたのは、学祭担当の丸山。
あ、でもまだこのときは学祭担当がコイツだ、って知らなかったけど。
「渡辺波瑠斗くん」
俺の目の前に立ち、腕を組む丸山。
「キミは…3年生だよね?」
「そうですが…」
「こんなことをしている場合かね?」
「え?」
聞き返すと丸山は眉を吊り上げた。
「だから、こんなことに大切な時間を割いている場合か、と聞いているんだ。
今ならまだ、引き返すことだってできるんだぞ」
「あの、何を言っているのか分からないんですけど」
大切な時間を割いている、
という表現は違う気がする。
大切な時間を、俺は自ら進んで使っているんだから。