シャーペンと君とあたし




─…鈴乃が居なくなった廊下に


ぼんやりと映し出される3つの影…







そこには


「わりぃ…」


柄にもなく頭を下げる俊の姿があった。




謝られた美奈は

瞳から溢れていた涙をグッと拭うと


「なぁ〜に謝ってんのよぉ?」


無理矢理、笑ってみせる。







「美奈ちゃんには関心したよ。」


もう1人の男がニヤッと不適に笑う。


その顔は、まだ記憶に新しい
あの時の男と重なる…


─…そう、黒澤拓也だ。



.
< 211 / 309 >

この作品をシェア

pagetop