シャーペンと君とあたし
「さぁ?いつも一緒にいるから分からないわよ。」
サラッと言って退ける蒼。
ちょっと残念。
んまっ、そんなもんか〜。
「そっか。だよねっ?」
グラスに入ったアイスティを、ストローでチューッと吸い込む。
焼肉屋じゃ、さすがに桃天は置いてないからね。
「あぁ、そっか! 分かっちゃった〜」
ん?何を?
蒼ママがニヤリと笑う。
「どーせ大したことじゃないんでしょ。」
蒼がお母さんに冷たいのも、いつものこと。
適当に流して、蒼ママは話を続ける。
「さては男だな?男が出来たんだろ〜?」
……なんだ。そーいうこと?
「いやいや、出来てないですよ〜?」
あぁ。笑顔に力が入んない。