シャーペンと君とあたし



「そーだ!鈴ちゃん、も〜すぐ誕生日だっけぇ?」


「えっ?覚えててくれたんですかっ?」


やばっ!めっちゃ嬉しいんだけど。


あの蒼ママが、だよ?

覚えててくれたとか奇跡でしょっ



「ん〜。確か6月だったなぁ〜ってさ!」


「13日ですよ〜!もうタバコ吸えちゃう年になっちゃいますよ〜」


タバコをプカプラプカ吹かしてる蒼ママを見ながら、思い出したよーに、付け足した。


苦手なんだけどね。タバコ。



「吸わない方がいいよ〜?タバコは。」

「あっ、吸う気ないですから。」


って、喫煙者の前で言っちゃマズくない!?



「素直でよろし〜ぃ!」


慌てて口を押さえるあたしを見て、蒼ママはアハハって、大口開けて笑う。



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