シャーペンと君とあたし




「なら、信じるしかねーだろ。」



俊の大きくて温かい手が頭に降りてきて


いつもより少し、優しく小突いた。




余計に、心臓がうるさくなっていく。



これ以上緊張させないでよ。


…俊のバカ。









でも俊の言う通りだよね。





─…ラスト本番、チャンスは1回。




自分と仲間を信じる。



あとは“勝利”に向かって


突き進むしかない。



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