モザイク
起点
カナは目を細めた。すると、わずかだが輪郭がはっきりとした。
「ここって・・・教室だよね・・・?」
上を見ると“3-A”と確かに書いてある。カナの教室に間違いない。しかし教室の中は異常な景色が広がっていた。
「おはよう、カナ。」
その声は親友の優だった。
「ゆ、優?」
カナは聞いた。
「何言ってんの、カナ?私がわからないの?」
正直言ってわからない。なぜなら、優の姿はモザイクになっていたからだ。
「優?は私がわかるんだよね?」
「さっきからどうしたの?私がカナの事、間違えるわけないでしょ。」
「だ、だよね?」
気が変になりそうだ。いったい自分の目はどうしたと言うのだ。どうやら体調が思わしくないらしい。でなければ、こんな景色が広がるわけがない。
「ごめん、優・・・。なんか体調が悪いみたい。やっぱり帰るね。」
「ホントに?大丈夫?」
「うん、大丈夫・・・。あとはよろしくやっといて。
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