偽りなく言葉に
「…部屋に入って、ソファに座ってなさいね」
そう言って私は玄関からキッチンに行ってコーヒーを入れる
インスタントでいいわよね?
まぁ突然だし、しょうがないし
「はい、コーヒー。
ブラックでも平気でしょう?」
そういいながらテーブルに置くと
男はコーヒーを一口呑み、隣に腰かけた私を押し倒した
「真綺」
初めてちゃんと呼ばれた名前
真面目な顔をした男は低い声で私の名前を囁く
「先輩を呼び捨てなんて礼儀がなっていないんじゃないの?」
「真綺先輩って俺の名前をよんだ事ありませんよね」
「…そうかしら?」
なんて自分でも分かっている
だって仕事でならまだしも、それ以外での関わりなんて必要ないでしょう?
「キス、していいですか?」
「駄目よ」
「それは、俺の事を好きになっちゃうからですよね?」
「有り得ないわ」
「だって真綺先輩、俺の事ほんとうは好きでしょう?」