紳士的なLady



「何でそんなに怒ってくれるの?
……私の事なんて、構っても何の利益にもならないじゃない……。
心配したって、こんな私だから……!」





全身の痛みも、私が涙を零す事を手伝っているらしい。


涙腺が緩んで緩んで、ボロボロと目から雫が落ちてくる。






泣いたのって、何年ぶりだっけ。



最後にこんな風に泣いたのが、小3の時だったと思う。



絶対、泣かないって決めてたのに。


しかも、架月の前で。



情けない。



みっともない。



惨めだ。




頭に、ズキズキとした痛みが戻ってきた。


涙を流している姿を見られた上に、架月から心配されているだなんて。


黒い袴を、ぎゅっと握り締めても、握り締めても、涙は一向に止まらない。




こんな場面で泣くなんて、少女漫画のヒロインしか許される事じゃない。



私じゃない。

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