紳士的なLady
刀流がまだ私にぶつぶつ文句を言っている。
別に呼びに来なくても、後で行くのに。
「だからお前はそうなんだよ!」
あ、話聞いてなかった。
「はいはい。そうだねー」
まあ、刀流の話なんて、聞かなくても良いけど。
ボサボサになった髪を手櫛で梳きながら、階段を下りて、リビングまで出てくる。
「剣。ご飯出来てるから食べちゃいなさい」
「うん。食べる」
それだけ言うと、小さく手を合わせて箸を持つ。
……何だか、色々あったから食欲が無いな。