紳士的なLady
「満原!来たな!」
ドアの前では、えらく得意顔になっている榊の姿。
いや、あんたが呼んだからでしょ。
口には出さないが、心の中で突っ込み、平静を保とうとする。
「で、何の話?」
「お前、生徒会長に立候補するんだってな!!」
……。
お前の情報収集力は女子並みか。
「何で榊が知ってるの?」
「え…それはだな!それは……」
「もういいよ。話さなくて。じゃあね」
「待て待て!」
喧しい。
煩わしい。
鬱陶しい。
この3文字がぴったり合う奴なんて、今私の目の前に居る榊、ただ1人だけだ。
榊恵一。
これが彼の名前だ。
これでも一応、強いと評判である男子剣道部の部長。
部活中も、何かとつけて私に試合を申し込んでくる。
まぁ、全部勝っているけど。
「まだ話す事あるの?」
「まだって、たったの1分しか話してないだろ!」
「どうでもいいよ、そんな事。さっさと用件だけ話して帰らせて」
「まぁ、良いだろう」
何偉そうにしてるの。榊のくせに。
榊と喋ると苛々してくる。