紳士的なLady



「あー!!剣捨てちゃダメー!」

「ほら、鈴音。そんなの拾わないの」



ゴミ箱の中から、さっきのプリントを拾おうとしている鈴音の手を、グイッと掴む。


全く、何をそんなにこだわっているんだか……。



額に手を当てている私の後ろから、千波がやって来て、右肩をトントンと小さく叩く。



「剣ちゃん。榊くんが来てるけど。また喧嘩でもしたの?」

「榊が?何で?」

「さぁ?とりあえず『呼んで来い』って言われたから」




最悪だ。


榊と話すと苛々してくるから、話したくないんだけど。



「行きたくない……」

「剣ちゃん、そんな事言わないの」



千波に注意されながらも、渋々ドアの方へ歩いていく。



嫌だとは思いつつも、部活動関係の話ならば仕方が無い。



そう思いつつも、ドアの前で足を組んで立っている榊を見る。




やっぱり話したくない……。


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