紳士的なLady
後ろでその言葉を聞いた私は、前に向けていた足の方向をくるりと変え、鈴音の頬を軽く引っ張る。
「こんなに人が多い所で、そういう事言うの止めようねー?」
頬を摘んだまま、私は上下に動かす。
「痛っ!痛いって剣!ごめん!もう言わないからお願い!イタタタッ!」
鈴音が涙目になったところで、摘んだ指を離してやる。
「剣、千波の事をよく『ドS少女』って言うけど、剣も同じくらい酷いよ?」
「ありがと、褒め言葉として受け取っとく」
千波には絶対に敵わない。
剣夜兄の話でもを出せば、少しは勝てるのかもしれない。
そんな事をするほど卑怯な奴に成り下がった覚えは無い。