紳士的なLady



「俺には、会計が似合ってるって事か……?」

「そうそう。すっごく似合ってる」





何度も何度も「そうか……」とばかり呟いては、首を上下に動かす榊。



試合の用じゃないんなら帰れ。

私も榊を相手にするほど暇じゃない。



「俺は、会長じゃなくて、会計」



私が適当に言った事だから、反論でも何でもすれば良い。


深く考え込むなんて、馬鹿じゃないの。






「なら俺は会計になる!!」






……もう勝手にして。



「うん。なってみれば?応援してるよ」




わざとらしく、フレンドリーに肩を叩き、榊を応援しているフリ。



こいつが会計になったら、部活中に五月蝿いのが居なくなる。


そして私はきちんと剣道に専念出来る訳だ。



何て良い話なんだろう!


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