紳士的なLady



***



「剣!!」




翌朝、学校に来てみると、いきなり鈴音に捕まった。


毎度の事だから、挨拶程度に済ませておく、








つもりが。



「昨日の事、訊いた?!千波のこと!」




最初の言葉が、『昨日』、そして『千波』。



嫌な予感しか、しなかった。






『アンタの周りの人間は、どうなるんだろうね?』







不敵に囁かれた杉村さんの言葉が、ぐるぐると駆け巡り、耳をつんざく。



「千波が剣に……、ってちょっと?!剣!!」




鈴音の言葉を何も聞かずに、教室へ走って向かう。





どうしよう。


本当に?




私のせいだ……。








教室に着くと、クラスの女子全員が、千波の机を囲んでいた。


肩を優しく撫でている人、
「怖い」と言っている人、
「許せない」と怒っている人。







「千波……?」



恐る恐る声を掛けてみる。

私の言葉が聞こえたのか、ピクリと肩を震わせる。





「つ、るぎ……ちゃ……」



向けられた顔の辛さに、胸が締め付けられる。

こんな風にさせたのは、私だ。







いつもの千波の笑顔が。


いつもの千波の得意顔が。






泣き顔で、壊れていた。

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