紳士的なLady
――。
「私、女だよ?それなのに、ずっとそんな風に想い続けれる?」
私、何馬鹿な事を言ってるんだろう。
そんな事、分かってるんだけど。
「想い続けれます!先輩は…私の……」
「憧れ……じゃ、ないかな?」
「憧れ……?」
自分で言うのが、とても恥ずかしい。
でも、言わなきゃいけないんだ。
澤田さんは、パッチリとした目からポロポロと涙を零していく。
私は澤田さんの方へ寄って行き、彼女の目から零れ落ちていく涙をハンカチで拭う。
さて。
これで行くか。
「ありがとう。澤田さんの気持ち、すごく嬉しかった。
……でも、憧れと好きは違うと思うの。
そういうの、擬似恋愛って云うものじゃないかな。
だから、澤田さんには、私なんかより、もっともっと良い人が似合ってる。ね?」
「先輩……」
「泣いてる顔より、笑って、前に進んでいく澤田さんの顔が私は好きだよ」
言い切った。
頑張れば出来るじゃない、私。