紳士的なLady
私の隣に、架月と小野寺が来る。
何やらヒソヒソと話し、同時に2人共ニヤリと笑った。
静かに、席に着く架月。
その横顔に、思わずじっと見てしまった。
切れ長の目。
さらさらとした明るい茶髪。
形が整いすぎている唇。
……。
こんな事をしている自分が気持ち悪い。
頭を横に思い切り振って、見惚れていた事を慌てて消す。
もしかして、惚れてるとか?
馬鹿馬鹿しい。考えるだけ無駄。
昨日の事がまだ忘れていないだけ。
そうじゃなかったら、絶対気にならないから。
絶対、見惚れたりしないから。
本当、馬鹿みたい。
私。
夏だから熱いだけ。
強引にそう考え、さらに深く深く、私は突っ伏した。
*隣カプリッチオ*