オモイビト
「ちょ、ここどこ!?」
「安心してください、みんないますから」
「はぁ!?みんなって!?」
慣れたように喫茶店へと入っていく辰に、慌てて付いていく。
いくらなんでも一人になるのは嫌だ。
「お、来た来た昴姉さん」
……あたしが知る限り、『昴姉さん』と呼ぶ人は一人しかいない。
「蛍都……?ってか全員集合してんじゃない!!」
……というわけである。
車で30分も走った割には実は電車で何分ての距離で、家の近くに電車が通ってたから行くのはすごく簡単だった。
現在AM9:30
うん、充分時間はある。
早速出掛ける準備をした。
あの五人と話すのはどうでもいいけど、辰のお姉さんの『兎(うさ)』さんと話すのはとても好き。