オモイビト


「な、なんで!?教えてくれたっていいじゃん!!」


ここまで話して内緒!?

なんなのコイツ!?


「この先を知りたかったら、俺らの敬語の壁を乗り越えろっす」

「……敬語の壁って……」


だって、全員が認めなきゃ、なんでしょ?

現状も知らないし、どうすれば認めるかも分かってないのにどうやって?


「この距離を埋められたら、話すっす」

「……それって、この話がそれくらい5人にとって大事ってことだから……?」

「誰でもツカツカ入って来ていいもんじゃねぇっす」


……あたしはまだ、受け入れられていないってこと……だよね。


「だからこそ」


陽紀は続けた。


「話した時は、それほどの信頼を得られたと考えていいっす」


……信頼、かぁ……。
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