成熟と化して
それは少し前の日のこと。
男女二人が仲良く病室で話をしていた。
男はイスに座り、女はベッドの上に座っていた
「でさ、あいつったら―」
男が話、女はそれを聞き、くすくす笑っていた。
男の話をし終えた後、女が窓の外の景色を眺めながら
「紙田さん、私、その佐藤さんって人に会ってみたいです」
女は男―紙田の方を向き微笑む
紙田もフッと優しく微笑むと
「わかった」
「本当ですか?」
「ああ」
そう言うと、大事な物にさわるかのように、女の頭を撫でてた