成熟と化して

※

そしていよいよ、デート…いや、盛り上げ部の活動日だった。

連絡がきて、集合場所は、紙田の家から電車で一駅分ある、小さな公園だった。

「佐藤は、がんばれ」

「先輩もね」

佐藤と別れを告げたあと、約束の公園へと向かう。

約束の時間の30分前

「……さすがにいないによな」

念のため早く行ったらこの結果だ。


―うぅ…何話そう

手の平は塩が出来るんじゃないかというほど、汗でびっしょりだった。

―やば…緊張してきた。やばい。緊張しすぎて、うん〇したくなってきた…

辺りはまだひとっこ一人いない、寂しい感じが漂っていた

それが紙田の緊張を倍増している。

「ちょっとトイレ!!」

溜まりかねて、トイレに駆け込む紙田。

※

そんな姿を遠くで見ている佐藤。
佐藤は、計画を実践するためにいるのだ。

―あれ、先輩、トイレか?

数分経ったあと紙田がトイレから出てきた

―あ…でてき…ん?

佐藤は紙田の異変に気づく

―あれ?なんか歩き方おかしい。
―歩き方がガチンガチンで、まるでロボット…

そこまで考えがいったとき、佐藤は確信した

―あれ、先輩に似せたアンドロイドだ。

恐らく、紙田が緊張したとき用に造ったのだろう。それにしてもよく似ている。

「ボクハ、カミタ」

カタコトだったが。

「先輩、何してるんですか!!」

約束の時間までまだあるので、慌てて紙田の元に駆け寄る佐藤

「先輩!!」

「オヤ、サトウ。ドウシタノカネ?」

「あんたじゃねーわ!!本物の紙田出せや!!」

「センパイニムカッテナンダソノクチノカカカタハ」

「アンドロイドの後輩なんかに、なった覚えはありません」

「キヲオトスナ。キミハマダイケルサ。ダッテキミハ…」

「長文喋るな!!!それに会話噛み合ってないし!!」

< 58 / 202 >

この作品をシェア

pagetop