年上彼女
「あ?
まぁー、あの時から
ちょっと気になってたからな…
言いたくなかったら、言わなくてもいいぜ…
ただ、聞いてみただけだ、
うん…それだけだ」
うん、と頷き、視線を落としたかと思えば…
「俺と茉由ちゃんが
付き合いだしたのは、
5月からだ
彼女が、駅の近くの公園で、
一人で練習してたのを
見かけて…
お前の妹だってコトは知ってたから
声掛けようと思ったとこに、
他校の、いかにも悪そうなヤツらが彼女に絡んでな、
そこを、俺が追い払ったワケだ
それから、
今年の大会が最後だから、
どうしても勝ちたいって、言うから
部活が終わってから
待ち合わせて、
時々、公園で
彼女に教えてたんだ…
この前は、
試合前で、
つい、熱が入って遅くなっちまったけど…」
一気に話をした青山は、
俺の顔を真っすぐに見た
「だから、
彼女とは、まだ…その…
シてないぞ…
だけど、約束は…したんだ
優勝したら…ってな…」
「へ、へぇー…そ、そうか…
ま、そん時は、よろしく…たのまぁ…な…」
明らかに、俺の方が動揺した…
マジで…
まぁ、この夏休み…
なんだろう…な…
「おう…」
少し、赤くなった頬が
青山らしくないけど、
素の青山を見れて、なんだか面白かった