桜の見える丘(仮)

でも…そんな勇気ないよ…。


とにかく…話しかけられないようにしなきゃ…。


―――ガラガラ


教室にはまだ、誰もいなかった。


まぁ、そりゃそうだよね…。


まだ、登校時間よりずいぶん前だし…。


自分の席に座る。あ…神谷、席前だった…。


あぁぁー!もう、最悪…。


顔を伏せる。


―――ガラガラ


教室に誰かが入ってくる音が。


まぁ…神谷だろうな。


ガタッと荒く音を立てて、前に誰かが座る音。


やっぱり…神谷だ。


伏せていた顔をちょっとあげる。




< 108 / 301 >

この作品をシェア

pagetop