桜の見える丘(仮)
「「神谷くぅーん!がんばってぇ!」」
違うクラスの女の子達からの応援の声。
集中しているのか、その声に反応しない神谷。
「なぁんだ。気づいてくれないや…。」
はぁと落ち込む女の子たち。
そして…その子達から強い視線を感じる。
「ねぇ…あの子でしょ?公開告白したのって。」
「そうそう。みんなの前で好きだって言ったらしいー。んで、ふられたんだってー。笑っちゃうわ!」
「ほんと、おもしろぉい!目立ちたかっただけなんじゃない?ってか、公開告白しといてふられるとかかわいそぉー。でもいい気味。」
「ブスのくせに。神谷君に告白しようとするのが第一間違ってるのよ。ねぇー!」
ひそひそと話す声がこっちまでまるぎこえ。
ほんと…馬鹿だなぁ。私…。
女の子達の笑い声が…聞きたくもないのに耳に入ってくる。
私は耳をふさいでその場にしゃがむ。
そんな私を心配してか葵が耳元で、
「美姫…大丈夫?」
と、私に言ってからその女の人達をギッっと睨む。
そして…。