桜の見える丘(仮)

前から、独り言なのか、わざと私に言ってるのか。


「独り言なら私に聞こえないように言ってくれます?」


「はぁ?俺、お前に聞こえるようにわざと言ってんだけど?」


「んなっ!?」


私の変な返事に、クククッって笑うあいつ。


でも、昨日の気持ちってなんだったんだろ…。


あいつから目が離せなくなったり…目で追ってたり。


あぁ!あまりに印象的な出会いだったからだ!うん、きっとそうだ!



「じゃぁ、明日から授業始まるがいい子でな!先生たちに迷惑かけるなよぉ!!じゃぁ、解散!!」



さよーならー!



みんながいっせいに帰っていく。


私も帰ろうかな…。


「美姫ー、またねぇ!!」



笑顔で手を振って帰っていった葵。





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