青春跳び蹴り

気を遣うのは疲れる。

いつだったか、ボランティアで
老人ホームに行ったとき、
ボランティアの期間が終わると
同時に熱を出したことがあった。

精神と身体は繋がってると
再認識した出来事だったな。

頭の片隅でそんな事を悶々と
考え続けていると、谷井が
バッと手を広げて叫びだした。

「あっつーいぃー!!!」

こいつ、絶対暑さでやられてる。

「暑いのわかってるから。
早く教室行って涼もう。」

谷井の危険な状態に危機感を
覚えた私は、クーラーがついている
はずの教室へ谷井を急がせた。
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