ずっと貴方を・・・・
一樹くんの計らいで、私は病気の治療とおなかにいる小さな命を育てることができた。


しばらくしたら病気のこともあり、入院も必要らしい。




そして・・無事に産めるか保障はできないことも言われた・・私は・・自分の命を引き換えにしてもいいと思った・・・。

だが一樹くんはやはり心配していた・・


「かなみ・・俺・・かなみには生きてほしいと思ってる・・ずっと笑顔でいてほしいんだ・・でもかなみが子供をなんとしても産みたいって気持ちわかるから・・」


そう彼もわたしの気持ちがわかるのだ・・施設で育ったものは家族に・・家族のぬくもりに飢えている。

彼も孤独でさびしい時期をすごした・・だから・・


「一樹君・・ありがと・・でもね・・どうしてもこの子産みたいの・・もし私に何かあったら・・育った施設の先生に頼むつもりだったけど・・一樹君・・もしこの子が一人になったら・・お願い・・」


< 29 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop