詩日記〈うたにっき〉

3月2日〔火〕

青い鳥は
もう‥
死んでしまった。

幸せを望み過ぎた
人間たちの
手によって‥。



その美しい
容姿とサエズリは、
人々の心に
幸せをもたらした。

ただ、
それはイットキの
幸せ。

決して
永くは続かない。


人間たちは
知らなかった。

それが
本来あるべき
『幸せ』の
形なのだと‥。



人間たちは
『幸せ』
欲しさに、
青い鳥を捕まえ、
カゴの中へと
閉じ込めた。



一羽…


また、
一羽…



彼らは
多くの青い鳥を
捕まえた。


でも、
彼らは決して
『幸せ』では
なかった。

否‥
正確に言えば、
彼らは常に
『幸せ』
の中にいた。

ただ
それに
気付いていない
だけ‥。



彼らの
欲望はキョウキに
変わり、
青い鳥へと
向けられる。


青く
美しかった
鳥たちは、

自らの血で
紅く染められ、

やがて‥
漆黒の衣を
まとった…。





青い鳥は
もう‥
死んでしまった


幸せを望み過ぎた
キョウキと化した
人間たちの
手によって…
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