『天国』~heaven~
「そんなバカな!」


この階は最上階で、屋上に行くには ここから階段を使わなければ行けない構造になっている。
それ以前に、矢崎がエレベーターを降りてから再び振り返った数秒間に エレベーターが動いた形跡は無かった…


(あの女は、一体どこに行ったんだ…)



先程の女の言葉が、矢崎の脳裏をよぎった。




『天国は何階ですか…?』




『天国』…




なにがなんだか解らなかった…


矢崎は自分でも無意識のうちに、再びエレベーターに乗り込んでいた…

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