文系男子。
[真朱]

「…で、茜ちゃん、来る?」

坂本は赤い頭をぼりぼりと掻き毟ると、おう、と言った。

「ま、嫌だっつっても連れてくんだろ」

鋭い目つきで、松葉を睨みつけ、立ち上がる。

「乗りかけた船には乗った方が良いって言うからな」

そんな坂本の視線を気にする素振りも見せず、松葉は肩をすくめた。

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