最後の天使
俺は持っていた指輪を
美紀の左の薬指にはめた。
それはぴったりとはまり、
俺らを描くように
綺麗に光り輝いていた。
「美紀、これから病気治してやりなおそうな」
「…何を?」
美紀は
俺の胸に抱かれながら
指輪を嬉しそうに見つめる。
「“青春”だよ」
「“青春”?」
美紀はプッと吹き出した。
俺は不思議に思い
美紀のほっぺたをつねる。
「痛い~っ!」
「なんで笑うんだよ~」
「だって、“青春”なんて臭すぎるよ!」
「臭いくらいがいいんだろーが」
そう言って俺はもう一つの
プレゼントを
美紀の目の前で広げた。
「これ、かいといてね」
「え……」
“婚約届”と書かれた紙に
美紀はさらに涙ぐみ、
俺に手を回した。
「隆二君…ありがとね」
「美紀、愛してる…」