籠の鳥
ところで…

「いい加減俺の剣返せや!!!」

フウを連れるマオに目を釣り上げた。

だが、マオはそれを面白そうに見ている。

「食べちゃったよ、虎猫が」

「んだから返せやぁ!!?」

低い声で言うとマオは笑い声を上げてフウを振り向かせた。

「だって虎猫、吐きなさい」

「はい」

「やめろおぉぉ!!?」

「はいじゃねぇ!」と止める俺の背後ではやつはが「食ったの!?剣を!?」と驚いている。

満足したマオはお得意の生意気さで俺に行った。

「実はまだらがね、持ってるんだよ、新しい剣」

そう言われてまだらを振り返った。

照れくさそうにコートの下から剣を出す。

それは今まで俺が使っていたものよりは、小型で細いものだった。

「…。」

「ざくや、やっぱりあなたにはあの剣は合いません。この剣、僕が選んできました」

「…だが、俺は自分に合わないものがいいんだ。ありがたいんだが、俺は次の村で新しいものを買う」

その言いようにやつははまだらの後ろから言った。

「そんな返し方しなくてもいいんじゃねぇか?こいつだってあんたを思って…「いいんです、やつはさん」」
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