籠の鳥
フッと笑う。

「ごめんて言ってるじゃない、まーくん」

その一定の喋り方と僕の呼び名である人物が浮かび上がった。

「マオ!?」

「はーい、オジサンはここですよ」

また引き出しの中を探しながら言った。

「髪は!?どこへやったの??」

「ああ、少しばかり切って捨ててしまったよ」

「少しじゃないよ!?これ!!」

髪に触れながら言うマオ。

昨日までは肩にバリバリ髪が触れていた。

癖も酷くて、掻き上げてもかけた眼鏡にかかってしまい、どうしても暗いイメージがあったのだが…。



今はそんなことがなかったかのように別人になっていた。


むしろ眼鏡なんてつけてないし!!


「あったあった」とマヤは何かを見つけて後ろに流してある前髪の横、横髪に見つけたピンをつける。

「虎猫が切ってくれたがね、少し大ざっぱだから長さがめちゃくちゃだ」

「勝手に切れと言いました」

「言ったけど、君は"適当"という言葉を知らないよね?そんなとこが可愛いけど」

「はい。」


何この会話…。
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