先生との恋☆Second・Story☆完結☆


缶コーヒーに口つけながら横目に見てきた高橋と視線が交わる。


真面目にその目を見つめて。

「…親に結婚しろって言われない?」


ぶっ…!


思いっきり噴出した。危ない。

白い白衣に零れて染みが出来たらどうするの。


前傾姿勢になった高橋は掌で口を拭う。


「いきなり何!?」

何をそんなに驚くことがあるのか…とけだるく見ながら続ける。

「親にさ。孫の顔がみたいって言われる?」

「え?」

どうなの。

高橋は「そうですねぇー…」と首を傾げた。

「僕は、兄がいてもう結婚して姪っ子も甥っ子もいるんですよねー…」


「へぇ……」


「言ってませんでしたっけ?」

「聞いたような聞いてないような…」

初耳の気もする。


「だから、孫はもういるんです。どっちも」


にっこり高橋は笑う。



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