貴公子と偽りの恋
エピローグ

夏期講習−優子Side

暑いな…。今何時だろう?

私はベッドからよろよろと降りて、机の上にあるピンクの携帯に手を伸ばした。

パッと携帯の蓋を開けると、そこにはちょっと照れながら笑っている裕樹がいる。

「おはようございます。今日もよろしくね」

ああ、癒されるな…

ところで、何時なのかなあ。
裕樹の画像から時刻表示に視線を移すと…

えっ、うそ、こんな時間!?

そうか…
私は今朝、携帯のアラームを止めた後、まだ時間があると思って、二度寝しちゃったんだ!

私は慌てて階段を、ドタバタと駆け降りた。
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