雪色の囁き ~淡雪よりも冷たいキス~
*
数時間後、私は迎えに来た響の車の中にいた。
言い訳なんて聞きたくなかったけど、ケジメをつけるためにも彼に会うことをようやく決心した。
もらった指輪はつけずに、ケースごとバッグの中にしまっている。
苦い沈黙が車内を占めていた。お互い何も話さない。
響は近場にある運動公園の駐車場に車を停める。
「昨日、なんで何も言わないで帰った? ずっと電話にも出なかったな」
「――そんなの、当たり前でしょ。誕生日なのにほったらかしにさせられた私は何? ……バカみたい」
込み上げてくる怒りを抑えられず、横目で響を睨む。
「あいつとは何もないんだ、ただ……あいつは、前に付き合ってたヤツで――」
「元カノ、ってこと?」
響は車道を走る車を目で追い、無言でうなずく。
「じゃあ、あの人が合鍵を持ってたのは」
「それは、あいつとは別れたのに鍵を返しに来なかったから。曖昧なまま紗矢花と付き合った俺も悪い」
私は彼の話に疑問を持った。
本当に別れてるのなら、鍵を付け替えればいい話。
「ねえ。それって……二股だよね?」
私はシートベルトを外し、探るように響の目をじっと見つめた。
数時間後、私は迎えに来た響の車の中にいた。
言い訳なんて聞きたくなかったけど、ケジメをつけるためにも彼に会うことをようやく決心した。
もらった指輪はつけずに、ケースごとバッグの中にしまっている。
苦い沈黙が車内を占めていた。お互い何も話さない。
響は近場にある運動公園の駐車場に車を停める。
「昨日、なんで何も言わないで帰った? ずっと電話にも出なかったな」
「――そんなの、当たり前でしょ。誕生日なのにほったらかしにさせられた私は何? ……バカみたい」
込み上げてくる怒りを抑えられず、横目で響を睨む。
「あいつとは何もないんだ、ただ……あいつは、前に付き合ってたヤツで――」
「元カノ、ってこと?」
響は車道を走る車を目で追い、無言でうなずく。
「じゃあ、あの人が合鍵を持ってたのは」
「それは、あいつとは別れたのに鍵を返しに来なかったから。曖昧なまま紗矢花と付き合った俺も悪い」
私は彼の話に疑問を持った。
本当に別れてるのなら、鍵を付け替えればいい話。
「ねえ。それって……二股だよね?」
私はシートベルトを外し、探るように響の目をじっと見つめた。