☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「それから俺は……鏡を見て……それで……」


「だからあ、それでどおしたんだよお」


 小粒の声は掠れてしまい、聞き取るのも困難なほどだ。


「痩せたいって念じたんだ。脂肪よ消え失せろって」


「じゃあこれは、お前のセイかよ、このデブふとしいっ!」


 小粒は保健室の壁に掛かった姿見の前まで弾むように走ると、太と同じように念じた。


「痩せたい痩せたい痩せたい、小さく小さく小さくなりたい、こんな肉嫌だ! 小さい女の子に戻りたいんだあああっ!」


 すると小粒を覆っていた脂肪がモコモコと蠢(ウゴメ)き始め、段々と身体の膨らみが引いていく。


「やった! 痩せてきた。もっと、もっと小さく!」


 片や心配そうに見守っていた太はどんどん大きくなり、ブカブカだった制服は体にぴったりフィットした。


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