☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
 車に乗り込む太を見付けて、井出たちが騒ぎ出した。


「見ろ、大俵だ。ミニーも一緒かも知れない」


「あの車を停めろ!」


 彼らの怒号をよそに、リムジンは走り出していた。


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「有り難おう、ございましたあ」


 厳の話を聞いて、井出たちから救ってくれたのだと理解した太は、のんびりと礼を述べた。


「それより。あいつらはなんなんだ! 危うくお嬢様に手裏剣が当たる所だったんだぞ」


 厳の声は静かだが、凄味を伴って太を詰る。


「いいのよもう」


「良くありません、お嬢様」


「あのお、すいませええん。ほらあ、小粒も謝れよおう」


「誰に喋ってるんだ? お前、頭が……」


「ごめんなさい」


 制服の間から顔を覗かせた小粒が、早回しの音声みたいな高音で謝罪する。


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