☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「道具って。一体どういう意味なんですか?」
恵まれた環境に育ち、類い稀な美貌も兼ね備えた美麗が、自らを『道具呼ばわり』することにピンと来ない小粒はそう詰め寄った。
「私たちの家は、権力者の元に美貌の娘を送り込むことで、そのおこぼれに預かって来た一族なの。
小さい頃から、なに不自由なく暮らして来たその恩に報いるために、そしてこれからも園咲一族が繁栄していくために……私は好きでもない男性と結婚させられる。いいえ、しなければならないの」
小粒は言葉を失った。自分の人生を選択する権利もないなんて!
「そんなのって無い。美麗さん、こんな家からは逃げ出してしまえばいいじゃないか!」
小粒は自分のことのように怒りをあらわにしている。拳を固く握り締め、わなわなと肩を揺らしていた。
恵まれた環境に育ち、類い稀な美貌も兼ね備えた美麗が、自らを『道具呼ばわり』することにピンと来ない小粒はそう詰め寄った。
「私たちの家は、権力者の元に美貌の娘を送り込むことで、そのおこぼれに預かって来た一族なの。
小さい頃から、なに不自由なく暮らして来たその恩に報いるために、そしてこれからも園咲一族が繁栄していくために……私は好きでもない男性と結婚させられる。いいえ、しなければならないの」
小粒は言葉を失った。自分の人生を選択する権利もないなんて!
「そんなのって無い。美麗さん、こんな家からは逃げ出してしまえばいいじゃないか!」
小粒は自分のことのように怒りをあらわにしている。拳を固く握り締め、わなわなと肩を揺らしていた。