☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜
「ん? うっわああああっ!」


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「本当にごめんなさい。毒島さんにもご迷惑掛けました」


 美麗の屋敷に招かれた太と小粒。厳は大幅に遅刻をして夜学へ向かった。


「これも何かの縁だし、毒島は頭が固いから、居ない方が都合いいでしょ?」


 美麗はイタズラっぽく舌を出した。女の小粒が見ても惚れ惚れする程の可愛らしさだ。


「でも凄いお屋敷ですよね。ゴージャスで……美麗さんも負けないほど綺麗……」


 小粒は眩しそうに美麗を見る。


「でもこれは、良い血統と結ばれる為の道具でしかないの」


 美麗は寂しげに視線を落とすと、短かくため息をつく。小粒は美麗のその儚い美しさに、魂を吸い取られそうな錯覚を覚えた。


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