愛ガ降る
“大概くんへ”
“今日も机使って下さい”
特別な意味もなく、彼にとってはどうでもいいような内容の一文だったが、あたしにとっては勇気を精一杯出した行動であった。
大概くんがこのメッセージに気付いてくれる事を願って、あたしは早々と教室を出た。
身近な存在になんてなれなくてもいい。
ただ、あたしを少しでも知ってもらいたい一心だった。
「アズも小心者だね。もう少し気の利いたこと書けなかったの。今度2人だけで会いたいとかっ!」
授業が終わり、教室に向かう途中でユウちゃんはからかうようにそう言った。
「いいの!」
実際そう言えてしまうユウちゃんがうらやましく、少し嫉ましくも思えた。
そんなユウちゃんに強気な態度をとりながらも、心の中では不安な気持ちを抱えながら教室に向かった。