愛ガ降る

2人の時間




翌日学校へ行くと、ユウちゃんは昇降口であたしの事を待っていた。



昨日の事でクラスは騒がしく、話を聞き出そうと朝から他クラスの女子までもが集まっていた。



そういうことが嫌いなユウちゃんは、事前にあたしに教えてくれた。



その何気ない気遣いがユウちゃんらしかった。



「ユウちゃん、昨日からありがとう。タケルくんにも迷惑かけちゃって…。」



「何言ってんのっ!あたしもタケルも迷惑なんて思ってないから。
…それより、あれからどうだったの?」



そう言ったユウちゃんは、ニヤニヤしながらあたしを見た。


「…えっ…と。それが…。」



あたしは昨日の事を思い出すと、顔が急激に熱くなった。



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