はうす~Love HOUSE Life~
「?!!」
南はその綺麗な瞳を大きく開いて、驚いていた。
私はそんな南を見て、ハッとした。
「えっと、これは…その、仕返し…。」
南の顔を見てると、首の方から熱が発生して顔が赤くなるのがわかった。
恥ずかしくなって下を向くと、さっきよりもぎゅっと抱きしめられた。
「かわいいこと言うな。」
そんな声がボソッと聞こえた。
もう一度確かめたくて「えっ?」と聞くと、
「腹減った。飯にしよーぜ。」
と、はぐらかされてしまった。
それと同時に、南は私から離れてリビングの方へ行ってしまった。
もっと抱きしめてほしい…。
これが私の正直な気持ちだった。
南はそんな簡単に離れられるんだね…。
私は……、無理だよ…。
南の腕の温もりを知ってしまった以上、もう離れられないよ…。
もっと抱きしめてよ。
そう思うと、せっかく止まった涙がまた溢れだしそうになった。
私は涙が流れる前に洗面所で顔を洗い、部屋に戻って部屋着に着替えてからリビングに行った。
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