君を想えば
第二章

距離

「お前さぁ、

男並に喰うな。」



お昼休みに、

康介からぼそりと言われた。

確かに…、

康介の最後のパン貰っちゃったし。

これはなし!?



「ん…はって、

康介が…のこひてる…から!!」

「お前口の中のもの飲み込んでから喋れや!」


笑い合う私達は、

少しは恋人らしくなってきたかな。

最近康介への好きが、

日に日に大きくなっていくのを実感している。

どこまで大きくなるんだろう。

破裂とかしないのかな。

心配しちゃうくらい、

康介が好きだ。




付き合い始めて、

3ヶ月の月日が経っていた。

周りが期待するような、

…その、

…あの、

…そうゆうことは、

まだ無い。。。




「ねぇ!!学祭もう少しだね!」

美夜子が輝かしい目をして話しかけてきた。

「お前はそこで彼氏探ししようとしてんな?」

康介の鋭い突っ込みに、

美夜子がギクッとした顔をした。

「バレた?」

「バレバレ。」


学祭かぁ。

待ちに待った学祭だ!!

学祭がやりたくて、

ここの高校に入ったようなもんだし!

勝也だってそう。

だから一緒に嫌な受験勉強だって頑張った。




「ちょっと勝也のとこ行ってくる。」






私は勝也の教室へ向かった。

「勝也!!!」



あっ…私タイミング悪いかも。

南ちゃんと一緒に居る。

「なんだよ。」

「あ…いや。」


別に今話す話でもないか…。



「家帰ったら話すね!!」

「バカ!!」


家帰ったら…、

まずいワードだったかな。



「おい。」

康介が迎えにきてくれた。

勝也は教室に戻った。

「屋上でも行かね?」

「あ〜、いいよ!!」




なんかこのタイミングで康介が来るって珍しいかも。

まさかこれが噂の…、

ヤキモチ!?



なんか顔がニヤけちゃうよ。





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